テレビ局の街角インタビュー問題で産経ニュースがネットのデマを鵜呑みにした記事公開して炎上、謝罪

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6月15日に複数のテレビ局が同一と見られる女性に取材していたとして話題になっている件で産経ニュースが不確かな情報を記事にして大炎上しています。(画像は削除された記事)

産経の記事にピースボートから抗議文

これは6月16日に公開された記事で「TBS番組『街の声』の20代女性が被災地リポートしたピースボートスタッフに酷似していた?!『さくらじゃないか』との声続出」というタイトルで複数のテレビ局から取材を受けていた女性がピースボートに所属している女性だったのではないかとの疑惑を呈する内容でした。

産経ニュースに掲載されていたその部分の文面。

「ところが、この女性は同じ『Nスタ』で、熊本地震後に熊本・益城町の避難所前にマイクを持って立ち、レポートしたピースボート災害ボランティアセンターのスタッフの女性と酷似していた。このため、ネット上では『同一人物か』『やらせと一目で分かる』『ピースボードの職員をやらせに使うTBSはどういう思考回路か』などの書き込みが続出した。」

ところがこれが全くの別人だったことがピースボート関係者によって明らかになってしまいます。関係者はTwitterで「全くの別人」「本当に酷い」「強い憤りを覚えます」と怒りを露わにし、Webサイトで詳細を説明。それによると産経ニュースで引き合いに出された女性スタッフは6月15日を含め熊本に駐在しているため東京での取材に応じられるわけがないとしており、産経新聞社に対し抗議状を提出したということでした。

産経ニュースはこれに対して問題の記事を削除するとともに6月17日午後、ピースボート災害ボランティアセンターからの抗議文を全文掲載しその後回答を公開、その中で謝罪しています。

ネットのデマに踊らされた産経

産経ニュースが取り上げた複数のテレビ局が同一と見られる女性に取材していた件は6月15日の放送直後からネットで話題になっていました。劇団員ではないのか、といった憶測が飛び交う中、6月16日の朝になると今回のピースボート女性スタッフと同一人物だとする噂が登場します。

新橋駅前で取材に応じていた女性とピースボート女性スタッフの顔写真を並べた画像が拡散していましたが、産経ニュースが伝えていたような「酷似していた」といえる状況では決してありませんでした。

6月16日に産経ニュースの記事が公開された時点からピースボート女性の可能性に言及した内容は波紋を呼んでいましたが、産経ニュース側では「酷似していた?!」と断定しておらず、ネットで広まっていたピースボート女性の個人名には言及していないことから大丈夫だと判断したと見られます。

強引にピースボートとこじつけようとした背景には、テレビ局から取材を受けた女性が次の都知事として民進党の蓮舫氏の名前を出していたことに加え、ピースボートの設立者の中に辻元清美氏の名前があるといったことがネトウヨ系視点による報道が目立つ産経にとって都合が良かったという側面があったからだろうと思われますが、いずれにせよネットでも「別人では?」と言われていた程度であった相手と絡めて記事にした産経ニュースの偏向姿勢が露骨に浮き彫りになった騒動だったと言えます。

まとめサイトレベルを露呈

また、強引にこじつけて批判に持ち込もうとする報道機関としての中立姿勢に疑問がついただけではなく、相手方に取材していなかったという点に対しても強い批判が寄せられています。

ピースボート災害ボランティアセンターの抗議文の中でも「当団体に確認を取れば明らかになることにもかかわらず、当団体には事前に一切の連絡もなく、単なる憶測で書かれたもの」と断じられており、全国紙の一角を占める新聞社としては質の低さを指摘されても致し方無いと言え、これについては産経側でも回答書の中でこのように述べて認めています。

「ご指摘通り、記事化する際、TBSおよびテレビ朝日に取材するだけでなく、貴団体にも取材すべきだったにもかかわらず、これを怠っておりました。」

今回の一件で産経ニュースは「まとめサイトレベル」などと表現されていますが、ネットに流れている情報を都合良く切り貼りして特定の個人・団体・組織を叩く記事に仕立てあげるという手法はまさに「まとめサイト」そのものです。

目立てればいい、面白ければいい、という主観が事実を正確に伝えるという客観を超えた際にこうした現象が起きますが、このような手法はバラエティ番組や一部の週刊誌でこそこれまで許容されて来たと言えるものの、最近では批判される場合も少なくなく、全国紙の行為としてはお粗末極まりないと言わざるを得ません。

朝日新聞の慰安婦報道問題を厳しく叩いてきた産経に左右の差こそあれ今回のような事実が露呈したことで記事が持つ説得力も減じられることになるでしょうが、別の観点からはネットにおける記事購読を有料とする新聞社が増えつつある中で、無料を貫いている産経新聞社のネットにおけるプレゼンス向上を図るプレッシャーがアンバランスな姿勢を招いたと見ることも出来そうです。
 

関連URL:【魚拓】産経ニュース問題の記事1 【魚拓】産経ニュース問題の記事2 【ピースボート災害ボランティアセンター】6月16日の産経ニュースの記事について 【産経ニュース】ピースボート災害ボランティアセンターが産経ニュース記事に抗議 「女性スタッフは熊本で活動中で街頭インタビューに応じるわけない」 【産経ニュース】ピースボート災害ボランティアセンターへの回答書

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