蓮舫代表が世耕経産相にグラフの間違いを指摘された上「間違ってるパネル下げろ」と叱られる

蓮舫代表が世耕経産相にグラフの間違いを指摘された上「間違ってるパネル下げろ」と叱られる

3月6日の参議院予算委員会で、原発の再稼働問題を取り上げていた民進党の蓮舫代表が、用意したグラフが間違っていると世耕経産相に指摘されるという場面がありました(画像は参議院より)。

蓮舫代表のグラフに世耕経産相が間違い指摘
これは蓮舫代表が総発電電力量だとして用いたグラフを使って「2012年に立てた2030年目標が15年前倒して2015年に達成されていた」と発言した際に使ったグラフについての出来事で、蓮舫代表がこの主張を元に原発発電量の半分を節電や再エネ増加分で賄ったことになるとしてこの傾向を更に加速させ「自然立国を目指そう」との論をぶった際に起きていました。

答弁に立った世耕経産相は「このグラフはちょっと誤解があると思いますよ?」と指摘すると、何が間違っているのかを説明。それによると蓮舫代表のグラフは「総発電量」と「大手電力会社10社の合計値」を混同しているというのです。世耕経産相は「同じベースで比較しないとおかしいですよね」と語ると、蓮舫代表に「(同じベースで比較するとどうなるのか)逆に教えて頂きたい」としつつ「もう私答えわかってますから」と皮肉交じりに「まだ野田内閣の目標には達してません」と蓮舫代表の論の前提となっていた部分を否定してしまいます。

すると蓮舫代表は指摘された点には触れずに岡山のバイオタウン構想の話を始め誤ったデータだとされた点をスルーしていましたが、その後再び答弁に立った世耕経産相は自分が間違いだと指摘したグラフのパネルを出し続けているとして「あの、お答えする前にそのパネル下げて頂けない間違ってますんで。データが。すいません」と少々苛立った様子を見せていました。

世耕経産相の指摘部分では議場から笑い声が聞こえるなど、蓮舫代表にとっては少々恥ずかしい展開だったと言えそうです。

蓮舫代表と世耕経産相のやり取り
蓮舫「2012年に立てた2030年目標、実は2015年に既に達成されました。これは総発電電力量です。15年前倒しで目標をクリアした。日本はわずか5年間で2010年における原発発電量の半分程度・原発27基分を節電・再エネ増加分で賄ったことになるんです。大変な努力と技術力の向上の成果だと思ってます。むしろ日本として誇った方がいいと思っています。だから我々は、新しい自然立国を目指して、もっとこれを少なくしていこうと。ところが、政府の基本、長期エネルギー需給見通しを見ると、むしろ増やしているんですね。2030年は21%増やす。これは総理、何故でしょうか」

世耕「あのぅ先程から数字の責任とか、数字を正確にとおっしゃってますが、このグラフはちょっと誤解があると思いますよ?(蓮舫代表の用いたグラフの間違いを指摘。中略)で、これで野田内閣が作った目標を既に下回っているという説明をされてますが、えーこれは、こちらの2015年実績と、蓮舫議員が指摘されている数字はこれは大手電力会社10社の合計値ですよ?これ、同じベースで比較しないとおかしいですよね。2010年は総発電量ということは、再生可能エネルギーも自家発電も全部入ってる。一方で2015年の実績と仰ってるのは大手電力会社のデータを足しこんだだけ。これでは比較のしようがないわけであります。これ正確に、どういう数字で仰っているのかお答え、(議場から笑い声)逆に教えて頂きたいと思うんですが、もう私は答えわかってますから、2015年実績を総発電量ベースでやれば、1.01兆キロアワーであります。まだ野田内閣の目標には達してません。(以下略)」

(蓮舫代表、間違いの指摘には触れず岡山のバイオタウン構想の話を始め、安倍首相に考えを求めるが再び世耕経産大臣が答弁)

世耕「(少し苛立った感じで)あの、お答えする前にそのパネル下げて頂けない(ですか)間違ってますんで。データが。すいません(以下略)」

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出版社文藝春秋