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杉尾秀哉議員がNHKの人事に口出し「総理に一番近い官邸キャップをずーっと置いとくってのは」

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6月7日の参議院総務委員会で質疑に立った立憲民主党の杉尾秀哉議員が、NHK内部の人事に触れ、安倍首相に近いとされる官邸キャップが異動しないのはおかしいのではないかという趣旨の疑問を呈す場面がありました。

NHK内部の人事に疑問呈す杉尾秀哉議員

杉尾議員は森友学園問題でスクープを飛ばしていた大阪放送局の記者が異動になったと指摘、「定期異動だと聞いている」と特殊な異動ではなかったと認めているにも関わらず、その一方で安倍首相に近いとされる官邸キャップが異動しないのは「なんか矛盾するように思う」と述べ、NHKの見解を質していました。

NHKは当たり障りのない答弁に留めていましたが、異動になったという記者が定期異動であったと知りながらも「安倍首相に近い官邸キャップ」が異動しないと不満気に語る杉尾議員は「反対野党」の姿勢を強く滲ませていました。しかし杉尾議員の質疑が特殊だったのはそれだけではありません。

質疑の冒頭、岩田明子解説委員の出演番組について難癖とも言える形で苦言を呈していたのです。

杉尾議員はまず「ちょっと見過ごすことができない放送がありました」として4月末の番組に言及し、岩田解説委員がフィリピンのドゥテルテ大統領について「独裁者のレッテルを貼られているが麻薬対策などで成功をもたらした例」と発言していたと指摘し問題視。

人権団体や海外メディアから批判を浴びているドゥテルテ大統領のような指導者を「あたかも独裁の成功例であるかのように放送するのは公共放送としていかがか」と質す杉尾議員でしたが、これに対しNHKは「解説委員の発言は独裁的な指導者が一定の支持を集めるという民主主義が抱える問題の深刻さを伝えようとしたもの」と説明、理解を求めます。

すると杉尾議員は「確かにですねぇ、別の解説委員がその国に住みたいと思いますかと切り替えしていて、全体ではバランスが取られているとは思う」とNHKの説明の通りだと認めたのです。

全体としてはバランスが取れていたことを知りながらも安倍首相に近い岩田解説委員の発言を事更に取り上げて「独裁の成功例であるかのように放送するのは公共放送としていかがか」と切り取ってこの件を取り上げた杉尾議員は、予想通りこのように述べ、冒頭の質問につなげていました。

杉尾「まぁ穿った見方かもしれませんがこの良い独裁論というのは安倍政権擁護論にもつながるような、そういう見方をする向きもございます。」

杉尾秀哉議員の発言

杉尾「立憲民主党民友会の杉尾秀哉でございます。吉川委員に続いて質問させて頂きます。まずあの、私は基本的に放送内容に介入するというのは慎重でなければならないという立場ではございますけれども、えー最近ですね、ちょっと見過ごすことが出来ない放送がありましたのでまずこれについて伺いたいというふうに思います。NHKの解説委員による討論番組解説スタジアム4月30日の放送です。テーマは力と民主主義ということでございました。この中で岩田明子解説委員がこういうふうに説明をしました。フィリピンのドゥテルテ大統領は独裁者のレッテルを貼られているが、麻薬対策や国益をもたらしたことで成功をもたらした例と。こういうふうな発言をしております。そこでまず伺いますけどこうした放送があったことは事実でしょうか」

NHK木田専務理事「お答え致します。4月30日放送の解説スタジアムは力と民主主義をテーマに8人の解説委員が出演し、冷戦終結後の世界の民主主義について討論しました。解説委員の発言はフィリピンのドゥテルテ大統領が、強権的な政策を進める一方で、深刻な麻薬対策などで国民から一定の支持を集めている実態を指摘したものです」

杉尾「あのご存知の方も多いと思うんですけど、ドゥテルテ大統領、麻薬に対する厳しい取り締まりで有名でございまして、超法規的殺人と言われる、政策の結果ですね、ヒューマンライツウォッチという人権団体でございますけれども、およそ12,000人がですね、殺害されたと、こういうふうなことも言われております。ま、確かに、その麻薬対策、治安の改善には約だったのかもしれませんけれども、あまりにもやりすぎじゃないかということで人権団体それから海外メディア等で批判されております。こうした指導者をですね、あたかも、独裁の成功例、良い独裁者だとこういうふうなですね、放送をするというのは、やっぱり公共放送としていかがかと思うんですけれどもNHKの見解を伺います」

NHK専務理事「番組全体としては力に頼った政治や、自国第一の内向きの政治によって、民主主義が脅かされていることに、一層の注意が必要だということを伝えようとしたものです。解説委員の発言は独裁的な指導者が、一定の支持を集めるという民主主義が抱える問題の深刻さを伝えようとしたもので、ドゥテルテ大統領本人や、彼の政策を称揚したものではないと考えております

杉尾「確かにですねぇ、この発言の後に、別の解説委員が、その国に住みたいと思いますかと、こういうふうに切り返しをしていて、ま、疑問を投げかけていて全体ではバランスが取られているとは思うんですけれども、ただ、ここであの、敢えて私が取り上げましたのは、ご承知の方多いと思うんですけども岩田解説委員。安倍総理に最も近い記者の一人だと、こういうふうに言われております。放送で岩田解説委員がですね、まぁしばしば、安倍総理を擁護するかのような発言をしてるというのはよく言われるところでございます。まぁ穿った見方かもしれませんがこの良い独裁論というのは安倍政権擁護論にもつながるような、そういう見方をする向きもございます。で、そこでですね以前、山下委員も私も取り上げましたけれども、NHKのKアラートという内部告発に基づいた質問でございますけれども、報道局長の頭文字を取った言葉ですがこのK報道局長がですね、番組の編集責任者にですね、森友問題のニュースの扱いなどについて、細かい指示を出していると。ま、こういうことをですね、以前の委員会でも質問させて頂きました。ま、こうした状況の中でですね、森友問題でスクープを飛ばしていた大阪放送局の記者が今月、番組のチェックを行う部門考査室に異動になったと、こういうふうに私聞いております。これは事実でしょうか」

NHK理事「職員の人事に関しては、原則お答えしておりません。一般的に人事はそれぞれの能力や経験、職場での配置のバランスなど総合的に勘案して行っております」

杉尾「あの、私はこれは定期異動だというふうには聞いております。ただちょうど森友問題がですねぇ、こないだ財務省の、つい先日報告書も出ましたけども、こういう時期に普通は私は異動させないんじゃないかと。こうした一方で、岩田記者とも近いと、同期と聞いてますけども総理官邸キャップ、安倍政権になってから5年半、異動してないんですね。全く。これ、ちょっとあの、私もあの、政治部にいたんですけれども、ちょっと普通ではですねぇ、通常では無い人事なんですけれども、かたやですねぇ、森友問題でスクープを飛ばしていた記者をですね異動させて、総理に一番近いその官邸キャップをですね、ずーっと置いとくってのはなんか矛盾するように思うんですけど如何でしょう

NHK理事「えーお答え致します。一般的に人事異動ですとか各部局での担当についてはですね、それぞれの能力や経験、配置のバランスなど総合的に判斷して行っております。今後もそうした方針の元、業務上の必要性に応じて、適切に行ってまいりたいと考えております」

杉尾「あの先ほどの、解説委員のケースも含めてなんですけれども、ま、いろんな方面からですねこれNHKは批判をされるというまぁその宿命かもしれません。いわゆる右からも左からもということなのかもわかりませんけれども、こうした中でこの後触れますけれども、最高裁去年の12月の判決で受信料が事実上ですね、義務と、義務化とも言っていいような状況の中で、受信料を払いたくないとかですねNHKを見ない自由がないのはおかしいと、こういった人もですね中にはいらっしゃるわけです。先ほどあの、満足度それからNHKの中立性についての世論調査の引用もございましたけれども、こうした声をですね、経営陣はどういうふうに受け止めているのか、会長お答え下さい」

NHK会長「申し訳ありません。いま、先生の質問のポイントがわからなかったもう一度お願いできますか」

杉尾「NHKに様々な批判がされている中で、経営陣としてその批判をどう受け止めているかということです」

NHK会長「番組内での発言等ですね、放送法やNHKの番組基準に照らして適切に行われていると理解してまして、報道機関として自主的な編集判断に基づいて放送してると考えております。ご指摘のあったような、例えば、放送討論番組では、視聴者の判断の拠り所となる情報を多角的に伝えていくということが狙いであり、こうした放送は、公共放送、NHKの役割と考えております。今後も引き続き、公平公正自主自立を貫き、視聴者の皆様の期待に応えていきたいと考えております」

杉尾「じゃ、番組についてはこれぐらいにしまして、次はですねぇ、決算と受信料について伺います。(以下略)」
 


 


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