サッカー選手に人種差別発言の生徒通う高校が謝罪文を発表「生徒指導が至りませず」

サッカー選手に人種差別発言の生徒通う高校が謝罪文を発表「生徒指導が至りませず」

11月28日にJリーグの選手に対して人種差別的なツイートを飛ばしていたとされる人物が通っている高校が11月30日に声明を発表しています。

この問題は11月28日に行われたJ1チャンピオンシップのガンバ大阪vs浦和レッズの試合後にガンバ大阪のパトリック選手に対して浦和レッズのファンらしき人物が差別的な言葉をTwitterに流していたというもので、パトリック選手や浦和レッズがすぐにコメントを出していたことから大きな問題に発展していました。
差別的な発言は11月28日の夕方Twitterに流れましたが浦和レッズは当日のうちのWebサイトで「差別的な投稿がSNSにおいてなされたことが確認されました」として「浦和レッズは差別を絶対に許しません」と発言を強く非難。またパトリック選手も発言の約2時間後に文章を画像にしてこのように述べていました。

試合が終わり、しっかりと自分の役割を果たして仲間達と祝っていて携帯を見るとSNSでとても残念で酷な人種差別な書き込みがありました。
こういった書き込みはどんな人でも傷つきます。私は黒人であることをとても誇りに思っています。息子も黒人ですし、すごく幸せです。今回の件は、どれほど悲しいかは神様にしか分からないです。
人種差別を受けたのは初めてですし、まさかこの国でそういう目に遭うとは思いませんでした。この国はものすごく好きですし、リスペクトしています。私の中ではマナーや文化が一番良い国だと思っています。
この件での対応はしっかりとやって頂けることを期待しています。今回はわたしがこういう目に遭いましたが…いつかは他の方がこういう目に遭うかもしれないです。
この書き込みをした方に対してですが、こういう事は人間としてやるべきではない。
NHKをはじめ多くのメディアが既に報じておりニュースでは問題の発言として「黒人死ねよ」と紹介されていますが、もうひとつ別の発言もあったとされています。すぐに削除されてしまったとして画像で拡散していますが「お前は黒人奴隷なんだからおとなしくしね」というツイートで「黒人死ねよ」の2分後だったようです。またその後も別のTwitterユーザーに対して「うるせーしね」「あーそーですか」などと語り11月28日以降Twitter上での謝罪や反省は行っていません。

強い批判が集まる中、11月30日にツイートを流した人物が通っている高校がWebサイト上で声明を発表し謝罪。コメントを出したのは埼玉県の浦和学院高校で11月29日に本人と保護者が学校に申し出たとして関係者などに対し謝罪するとともにこれまでSNS利用についても教育してきたと説明しています。

本校では、これまで国際教養とライフスキル教育を推進し、様々な機会を通じてあらゆる差別が絶対にあってはならないものであることを教育して参りました。また、SNSの利用につきましても、その危険性を教えるとともに誹謗中傷や無断掲載等は決して行ってはならないことを指導して参りました。にもかかわらず、こうした行為を予知予防することが出来なかったことは遺憾であります。生徒指導が至りませず、誠に申し訳ありませんでした。
浦和レッズも11月30日に再びWebサイトを更新、高校から報告と謝罪があったことを伝えておりその中で差別発言を行った高校生の言葉をこの様に紹介しています。

投稿したのは埼玉県内の高校生で「自宅でテレビ観戦中に投稿してしまいました。投稿を後悔し深く反省しています。パトリック選手やガンバ大阪に謝罪したいです」と話していました。高校生は年1~2回埼玉スタジアムで浦和レッズの試合を観戦していたとのことです。
浦和レッズでは2014年3月にもさいたまスタジアムで「JAPANESE ONLY」と書かれた横断幕が通路に掲げられ問題になったことがありました。

関連URL:【浦和学院高等学校】お詫び SNS上における投稿について 【浦和レッズ】SNSにおける差別的な投稿について 【浦和レッズ】SNSにおける差別的な投稿について(続報) Twitter