「私への誹謗中傷が進んでいる現状を政府はどう受け止めるか」東京新聞女性記者が菅官房長官に

「私への誹謗中傷が進んでいる現状を政府はどう受け止めるか」東京新聞女性記者が菅官房長官に

9月14日午前に行なわれた菅官房長官の記者会見で、東京新聞の女性記者がネット上で自分への誹謗中傷が進んでいるとしてこれについて政府の見解を求めるという場面がありました(画像は政府インターネットテレビより)。

「私への誹謗中傷が進んでいるが政府としてはどう受けとめているのか」
この記者は東京新聞に対し首相官邸側から注意文書が送られた点について、記者の発言を産経新聞が度々取り上げてきたことも影響し自身への誹謗中傷が「かなり進んできている」と指摘。

その理由を菅官房長官の発言がネット上で拡散するためだとして「まさに言論弾圧を助長するかのような誹謗中傷を政府としてどのように受けとめているのか」と見解を質します。

菅官房長官は東京新聞側への注意文書が出された経緯を説明、非は東京新聞にあったとの立場を確認しましたが、誹謗中傷の進行をどう思うのかという点への答えにはなっていなかったことから記者は再度「個人の記者に対する誹謗中傷が進んでいるという現状を政府がどう受けとめているかを聞かせてもらいたい」と迫ります。

これに対しては「ネットに書くのは自由」だとして政府としてコメントするのは控える、とした菅官房長官でしたが、同時に注意文書が送付されたのは当然のことと再び述べ、あくまで東京新聞側が現状を招いたのだ、との姿勢を崩しませんでした。

記者は「個人の判断でネットで誹謗中傷が吹き荒れることは個人の判断なのだから政府としてコメントできないということか」と確認を求めましたが、菅官房長官は「政府としてのコメントは控える」。

今回のやり取りでは記者が質問に際し「まぁ私事ですけれども」と語っていた通り個人的な事案について政府の見解を求めたという点が注目されます。

記者と菅官房長官の発言
記者「東京新聞の方に送られた注意文書、官邸広報室からの注意文書の関連なんですけども、えと一連、私が執拗に質問しているということもありまして、長官の回答及びそれが産経新聞さんに度々取り上げられるということが続いてきました。で、こちらのやり方としても反省する点は多々なのですが、注意文書のことが産経新聞に何故かリークとして出て、記事が出て、またこれまでの官房長官とのやり取りもあの、いくつも記事にされていました。その中でですねぇ、やはり個人への、記者等に対する誹謗中傷というのがまぁ私事ですけれどもかなり進んできていると感じを受けます」

アナウンス「簡潔におねがいします」

記者「はい。これらの状況にですね、菅長官自身のご発言等が、ネット上で拡散されることで、たまたまこういうことになってるとは思うんですが、まぁまさに言論弾圧を助長するかのようなネット上の誹謗中傷、まぁネット以外での誹謗中傷等々について、政府としては今どのように受け止めてらっしゃるのか、お聞かせ願えますか」

菅「まずですねあの、官邸から圧力をかけたことは一切ありません。政府からマスコミへの報道発表に関しては、公表予定日時が決まっている事案について、記者との間で報道解禁日時を約束した上で事前に説明を行うことがあります。今回のケースも解禁日を指定した上で事前に説明を行っていましたが、それにも関わらず、ネットにも流れてるオープンな会見である官房長官会見の場で、約束した解禁日前に事前に説明した内容に言及する事案が発生をしました。こうしたことは政府とマスコミとの信頼関係に影響しかねない問題であり、このために官邸報道室から当社に対して、再発防止の徹底を要請をしたものであります」

アナウンス「次の日程ございますので御協力をお願いいたしまーす」

記者「はいあの、政府の見解はよくわかりました。これがですね、一部報道にリークされることでネット上で拡散し、ま結果として予想してたかしてないかわからないんですがネット上、他の手段に及んでも様々なまぁ、いわゆるその誹謗中傷が続いていると。これあの、ネット上の誹謗中傷者よくチェックしますとやはり、安倍政権の熱狂的な支持者の方もたくさんいらっしゃいます。で、こういう点に関して、今政権としてですね、個人の記者に対する誹謗中傷がまぁ、恐らく想定はしてないんだけど、この会見のやり取り等でどんどん拡散されていってるという、この現状について今政府はどのように受け止めてらっしゃるか、そこをお聞かせ願いたいんですが」

菅「いずれにしろですねあの、まずリークした事実っていうのは全く承知してないということです。それはあの、ネットにいろんな書くというのはそれはいろんな方の自由であるというのも事実じゃないでしょうか。まぁ政府としてコメントすることはこれは控えるべき。ただ政府と報道各社の間で約束したことについては、それはやはり各社とも守って頂いてるわけでありますから、それに反することがあれば、政府としてはあのー、再発防止徹底のために要請するというのはこれ当然のことじゃないでしょうか」

アナウンス「今手を挙げている方1問でお願いします」

記者「わかりました。今のご発言ですと、まぁその政府の見解はわかりましたけれども、まぁそれによって記事がどう出て、それによってまぁ個人の方々の判断でネット上で誹謗中傷が吹き荒れることは、まぁそれは各個人個人の判断なのであるから、政府としてコメントは出来ないと」

菅「政府としてのコメントはあの、そこは当然控えます」

東京新聞女性記者が政府を批判する姿勢を評価する?

大いに評価している
まぁ評価している
どちらとも言えない
あまり評価していない
全く評価していない

結果を見る

過去のアンケート結果一覧

国会女子の忖度日記: 議員秘書は、今日もイバラの道をゆく

著者神澤 志万
価格¥ 1,350(2017/09/14 12:59時点)
出版日2017/07/28
商品ランキング2,171位
単行本234ページ
ISBN-104198644241
ISBN-139784198644246
出版社徳間書店